西之島とは — 海から生まれ拡大する島

西之島(にしのしま)は、東京の南約1,000kmの小笠原諸島にある海底火山が海面上に姿を現した火山島です。1973〜74年の噴火で新島が生まれ、2013年からの噴火活動では流れ出た溶岩が次々と海に達し、島の面積はもとの数倍以上に拡大しました。今も成長を続ける、世界的にも貴重な「島ができる現場」です。

現在の活動状況(2026年7月時点)

2026年7月時点でも、西之島には火口噴出型の噴火警報(周辺海域警戒)が継続して発表されており、上陸・接近はできない状態が続いています。衛星・航空機の観測では火口からの噴気や周辺の変色海域が引き続き確認されており、地下のマグマ活動は継続しているとみられます。

西之島は活発な噴火期と静かな時期を繰り返しています。噴火が一時的に止まっている期間でも、火口からの噴気、周囲に広がる変色海域、海底の隆起などが観測され、地下のマグマ活動が続いていることを示しています。海上保安庁と気象庁が航空機・衛星で継続的に監視しており、噴火が再び活発化すれば噴煙や溶岩流出が起こる可能性があります。

  • 島の拡大:溶岩の流出により海岸線が変化。噴火のたびに面積・標高が増減します。
  • 海底の隆起:火口周辺の海底が持ち上がり、新たな陸地や浅瀬ができることがあります。
  • 変色海域:火山ガスや鉱物で海水が黄緑〜茶色に変色し、活動の指標となります。

近づける? 上陸できる?

西之島の周辺には警戒区域が設定され、一般の上陸・接近はできません。突然の噴石、有毒な火山ガス、海中への崩落などの危険があるためです。研究者による上陸調査も、安全が確認された時期に厳重な装備で限定的に行われるのみです。観光で訪れることはできませんが、海上保安庁が公開する観測写真や映像で最新の姿を見ることができます。

⚠ 西之島周辺の海域は危険です。最新の警報・警戒区域は 気象庁の火山情報 を確認してください。

硫黄島の隆起との関係

同じ伊豆・小笠原・マリアナの火山列には、近年大きく隆起を続ける硫黄島もあります。硫黄島では地下のマグマだまりの影響で島全体が年単位で持ち上がり、沖合では新たな海底噴火も発生しました。西之島と硫黄島は別々の火山ですが、いずれも太平洋プレートの沈み込みがつくり出す活発な海洋火山活動の一部です。日本がいかに「火山でできた国」かを示す現場といえます。