富士山は静岡県と山梨県にまたがる活火山であり、現在の噴火警戒レベルは「1(活火山であることに留意)」です。世界文化遺産にも登録され、夏の数週間だけ一般登山者に山頂への道が開かれます。ここでは初めて富士山に挑戦する方向けに、計画づくりのポイントを解説します。
開山期間
富士山の登山道が開かれるのは、例年7月上旬〜9月上旬の夏山シーズンのみです。山梨県側(吉田ルート)と静岡県側(富士宮・須走・御殿場ルート)で開山日が数日異なります。シーズン外は積雪・強風・低温で遭難リスクが極めて高く、一般登山は認められていません。
⚠ 開山日・通行料・事前予約の要否は毎年見直されます。必ず山梨県・静岡県の公式登山サイトで最新情報を確認してから計画してください。
4つの登山ルート
| ルート | 登山口 | 標高 | 難易度 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 吉田ルート | 山梨県・五合目 | 2,300m | 初級〜中級 | 山小屋が最も多く初心者向け。最も登山者が多い。 |
| 富士宮ルート | 静岡県・五合目 | 2,400m | 中級 | 最短距離だが傾斜が急。山頂の剣ヶ峰に近い。 |
| 須走ルート | 静岡県・五合目 | 2,000m | 中級 | 樹林帯と砂走りが楽しめる。比較的空いている。 |
| 御殿場ルート | 静岡県・新五合目 | 1,440m | 上級 | 標高差が大きく距離が長い。健脚者向け。 |
初めての方には山小屋が充実した吉田ルートが最もおすすめです。五合目まではバス・マイカー規制期間中はシャトルバスでアクセスします。
所要時間の目安(吉田ルート・1泊2日)
- 1日目:五合目 → 八合目の山小屋まで 約5〜6時間(仮眠)
- 2日目:山小屋 → 山頂でご来光 → 下山 約6〜7時間
体を高度に慣らすため、五合目に到着したら1時間ほど休憩してから登り始めるのが高山病予防のコツです。
通行料・事前予約
近年は混雑と安全対策のため、入山時に通行料(保全協力金を含む)が必要です。特に山梨県・吉田ルートでは入山者数の制限や事前予約制が導入されています。当日券の有無や上限人数も年により変わるため、計画段階で公式サイトを確認してください。
必須装備
防寒・雨具
山頂は真夏でも氷点下近くまで下がります。上下セパレートのレインウェア、フリース、手袋、ニット帽は必須。
登山靴・ヘッドライト
足首を保護するハイカットの登山靴を。ご来光登山では両手が空くヘッドライトが命綱になります。
水・行動食・現金
水1.5〜2L、こまめに食べられる行動食。山小屋やトイレは現金(小銭)が必要な場面が多い。
火山対策
富士山は活火山です。万一に備えヘルメットや防塵マスクがあると安心。噴火時の行動 →
弾丸登山はやめましょう
夜通し休まず一気に山頂を目指す「弾丸登山」は、高山病・低体温症・転倒事故のリスクが非常に高く、行政も強く自粛を呼びかけています。必ず山小屋で仮眠を取り、体を高度に慣らす1泊2日以上の行程を組んでください。
よくある質問
富士山はいつ登れる?
例年7月上旬〜9月上旬の夏山シーズンのみ。それ以外は積雪・強風で危険なため一般登山は不可です。
初心者でも登れる?
体力があれば可能ですが、必ず山小屋泊の余裕ある日程で。高山病対策とフル装備が前提です。
高山病が心配
ゆっくり登る・水分をこまめに取る・五合目で体を慣らすのが基本。詳しくは夏山ガイドへ。