火山の危険というと噴火を思い浮かべますが、静かな火山でも火山ガスによる死亡事故は繰り返し起きています。温泉地や噴気地帯の周辺は、目に見えないガスがたまっていることがあり、知らずに近づくと数呼吸で命に関わることもあります。仕組みを知って、危険な場所を避けることが何より大切です。

主な火山ガスと危険性

ガスにおい特徴・危険性
二酸化硫黄
(SO₂)
刺激臭目・のど・気管を刺激。ぜんそくの人は特に注意。
硫化水素
(H₂S)
腐卵臭空気より重い。高濃度では嗅覚が麻痺し気づけない。
二酸化炭素
(CO₂)
無臭無色・無臭で気づけない。くぼ地にたまり酸欠を起こす。

とくに硫化水素と二酸化炭素は空気より重く、低い場所にたまります。腐卵臭がしても、濃度が高いと数十秒で嗅覚が麻痺し「臭わなくなった=安全」ではない点が非常に危険です。

ガスがたまりやすい場所

🕳くぼ地・谷筋
重いガスが流れ込んでたまる。風のよどむ低い場所は要注意。
🌫噴気地帯
噴気孔の風下は高濃度。立入規制ロープの内側には入らない。
雪の吹きだまり
雪の下や穴にガスがたまることがある。残雪期も油断しない。
🌙無風・夜間
ガスが拡散せず濃度が上がる。早朝・無風時は特に注意。
⚠ ガス規制区域や「立入禁止」の表示は必ず守ってください。短時間でも命に関わります。
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登山中の対策と万一の行動

場面とるべき行動
事前準備ガス規制情報・通行止めを確認。風下に長居しない計画を。
異臭を感じたら立ち止まらず、風上の高い場所へ速やかに移動。
体調異変頭痛・めまい・咳が出たら直ちにその場を離れる。
倒れた人がいる安易に近づかない。二次災害が多い。救助要請を優先。

火山ガスの事故は、倒れた仲間を助けようとした人まで巻き込まれる二次災害が多いのが特徴です。くぼ地で人が倒れていたら、ガスの可能性を疑い、自分が安全な場所から救助を呼ぶことを最優先にしてください。

よくある質問

どんなガスが危険?
二酸化硫黄・硫化水素・二酸化炭素。無臭のCO₂は特に危険です。
どこにたまる?
くぼ地・谷筋・風下・無風時。重いガスは低い場所にたまります。
噴火しくみも知りたい
火山の種類としくみで詳しく解説しています。